恋愛小説家 (1997)
»レビュー
出てくる役者がみんな凄い!
2005/03/14
by
理屈屋
ジャック・ニコルソンさんが良かったです。素晴らしい!!
あの作家がどんな風に育ってきて、いつ頃から神経症になったか、とかが目に浮かんで来そうです。その人の歴史ごと演じてくれた感じがしました。
彼の正体は、純粋なただの少年です。毒舌と潔癖症で心を守らないと、俗世間の毒にやられてしまうのを恐れています。
ヘレン・ハントさん演じるウェイトレスのお母さんも凄く良かった。
誠実で強いんだけど、自分を抑えて生きてる。肩を怒らせて歩いてる姿に、彼女の心が声を上げているのが聞こえてきそうでした。
彼女の聞こえない声を見えない耳で聞き取ったのが偏屈なオヤジの恋愛小説家でした。
二人が最初に画面に出て来たシーンで、それまでに行われてきたであろう、二人の心のやりとりが感じられました。二人とも素晴らしい役者だと思います。
画家の青年も凄く良かった。ヘレン・ハントさんのバック・ショットにインスピレーションを得て、再び創作意欲を掻き立てられる時のあの目、あの表情。素晴らしい芸術家がそこにいるように感じました。
ヘレン・ハントさんも女としての自信を取り戻したように見えましたね。その晩には怒ってた彼女が、翌朝にはとっても生き生きした、いいオンナに見えました。
最後にあのワンちゃん。彼も素晴らしかった。恋愛小説家の本当の姿を一発で見抜く、犬ならではの本能的な人間性への洞察を感じさせてくれた名演技でした。そしてあの可愛らしい姿が、実は毒舌の偏屈オヤジの正体なのだと示唆されているように思えて、あのワンちゃんがこの作品に必要不可欠な要素になっているとさえ感じます。
お話は、普通のラブ・コメディーなんですが、役者さん達が揃いも揃って素晴らしいので、人の心にまで踏み込んだ、一級のヒューマンストーリーになっています。
楽しく見られて、心が温まります。良い映画でした。
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